MENU閉じる

HEXA BLOG

いいモノづくり道

HEXA BLOGいいモノづくり道2008.4.9

想像力

こんにちは。ナカムラです。
現在公開中のクローバー・フィールドという映画をご存知でしょうか?
公開前からネット上では随分話題になっていた映画なのですが、
ユーザーの想像力を刺激させる演出が随所に施してあり、大変勉強になります。
以下、撮影方法についてのネタバレがありますので、新鮮な気持ちで映画をご覧になりたい方はご注意下さい。
この映画の映像は全て、ある登場人物がハンディカメラで撮影した映像を使って構成されています。
ですので「登場人物が知りえた情報以外は、観客も知ることができない」という設定が頑なに守られることになります。
そのため、情報量が著しく制限されるんですけど、そのお陰で想像力がかきたてられるようになっています。
一例を挙げると次の通り。
ストーリー上、そのハンディカメラを任されてる登場人物(以下H君としましょう)を、ちょっとドジでお調子者タイプのキャラクターに据えてあります。
その結果、

登場人物が何かを見つけて驚く。
カメラを持ってるH君が1テンポ遅れてそれに気づく。
やっとカメラをその方向に向ける。
肝心の「何か」はもう存在せず、この痕跡だけがカメラに映っている。

という、やきもきさせる演出が成立してるんです。
ユーザーの想像力を喚起させることは、ゲーム制作でも重要だと思います。
昔のゲームではユーザーの想像力に任せる表現が色々使われていました。
それは、ハードウェアの制限上、どうしても直接表現できなかったから、という理由が大きいとは思います。
ですがそのお陰で、直接表現されていない部分を想像する楽しみを得ることが出来たのも事実だと思います。
リアルな表現が進む現在のゲーム制作において、想像の余地を残すという手法は、まるで正反対の制作方針のようですが、そういうわけではないと思うのです。
小説で言うところの「行間を読める」余地のあるゲームを作っていきたいものです。

RECRUIT

大阪・東京共にスタッフを募集しています。
特にキャリア採用のプログラマー・アーティストに興味がある方は下のボタンをクリックしてください

RECRUIT SITE