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プログラムTIPS最適化Tips
行列の「行優先」と「列優先」について
行列宣言には列優先(row-major)と行優先(column-major)があります。
等幅フォントじゃないとずれますが、行優先は
1 2 3 4<br /> 5 6 7 8<br /> 9 10 11 12<br /> 13 14 15 16<br />
と横方向に定義されます。
列優先は
<strong>↓</strong> 1 5 9 13<br /> <strong>↓</strong> 2 6 10 14<br /> <strong>↓</strong> 3 7 11 15<br /> <strong>↓</strong> 4 8 12 16<br />
と縦方向に定義されます。
単に定義順の違いによるものですが、
これらをベクトルに対して乗算する場合に
大きな違いが出てきます。
ここで、試しにそれぞれの行列を
GPUのプログラマブルシェーダーで出力してみましょう。
【行優先の場合】
float4 pos; float3 tpos = mul(pos, matrix);
というようなコードです。コンパイル結果を逆アセンブル表示してみると、、、
mul r0.xyz, v0.x, c0[a0.x] mad r0.xyz, v0.y, c1[a0.x], r0 mad r0.xyz, v0.z, c2[a0.x], r0 mad r0.xyz, v0.w, c3[a0.x], r0
【列優先の場合】
dp4 o0.x, v0, c0 dp4 o0.y, v0, c1 dp4 o0.z, v0, c2 dp4 o0.w, v0, c3
列優先のほうが内積を用いた効率の良い演算になっています。
又、列優先にすることで直行座標の回転と平行移動量を
float4を3本使用した4×3行列に収めることもできます。
4×4よりも省メモリです。なにかとメリットのある列優先行列。
最適化には欠かせない存在でしょう。
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