お久しぶりです、ナカムラです。
内定式や入社式で、若い人たちに対して仕事に纏わる話をする機会があります。
そういう時はできるだけ、どこかで仕入れた寓話を話す事にしています。
ストーリーを交えて話す事により、記憶に残りやすくなる効果があるという事を聞いたことがあるもので
事実、私が小学生の頃、朝礼で校長先生に聞いた寓話を今でも覚えていますから、
記憶に残る効果は確かにあるんだなぁと実感してます
ですので、ネタを仕入れるのには苦労しつつも、何年か続けている状態です。
そのネタの1つを消費してしまうことにはなるのですが、今回はその校長先生から聞いた寓話を紹介します。
どんな設定なのか詳しいことは忘れたのですが、
天使か誰かに天国と地獄を案内される男の話です。
「さあ、天国と地獄をご覧に入れましょう。
まずココが地獄です。」
そこには地獄に居る亡者が、食事をしている光景がありました。
器に入ったスープを食している何気ない食事風景ですが、
唯一違和感があったのは、亡者が手に持っているスプーンの長さ。
それは腕よりも長く、スープを器からすくって口に入れようとしても上手くいかず、
誰一人として、まともに食事を取れている亡者はいません。
「次に天国の様子を見せましょう。
そんなに遠くありません。
すぐそこです。
さあ、ご覧下さい。」
意外にも、その風景は地獄と全く同じでした。
与えられている食事の種類、量も変わりません。
なんと、スプーンの長さが腕よりも長い、という点でさえ地獄と同じだったのです。
しかしながら、そこにいる人達は幸せそうで、何不自由なく食事を楽しんでいます。
その秘密を天使は説明してくれました。
「彼らがなぜ幸せそうなのかわかりますか?
そうです、天国に住む彼らは、自分がスプーンですくったスープを、他人の口に運んでいます。
地獄に住む者達にはその考えがなく、自分の事しか考えられない結果、自ら苦しんでいるのです。
天国と地獄の差は、唯一それだけなのです。」
どうです?
聞いた事がある人もいるんじゃないでしょうか。
寓話の特徴として、聞いている人の立場、環境、経験によって解釈が幾通りか生まれるという点が挙げられます。
今回紹介した寓話も長い間、
「他人が苦しんでたら、助けるって事が重要なんだなぁ」
という解釈でとどまっていましたが、もう一歩踏み込んだ解釈も可能であることが改めて分かりました。
それは、
「一人で出来ない事に関しては、素直に協力を仰ぐ事が大切」
と言うことです。
一人では出来ないという事を自分で認めて宣言することは、勇気の要ることだと思います。
責任感が強い人ほど、長いスプーンに四苦八苦しながら、一人でなんとかしようとする傾向が強い事でしょう。
結果的になんとかなったとしても、その課程で四苦八苦したのなら、改善方法があるはずですので、まずは気軽に相談する事から始めてみて下さい
「なぁなぁ、なんかこのスプーンだと、食べにくくね?」
「あ俺もそう思ってた
」
という会話から解決の糸口が見える事もあります。
あ、あとくれぐれも「スプーンを短く持てよ」というツッコミは無しでお願いします
ではまた。