そして、ゲーム的な状況は最も数学的思考が実践的に生かせる場である。
先日、こんな書き出しで始まる本を見つけ、即購入を決意しました。
現実世界をゲーム的だと言うのなら、ゲームの中はなおさらゲーム的な状況ですから、数学的思考が生かせるはず
…と短絡的に考えたナカムラです。
今回は、この本の紹介をさせて頂きます。

そもそも、数学的思考を実践的に生かすとは、どういう事なんでしょうか?
この本の中で紹介されていた例は、次のようなものです。
クラブ、あるいは会社の仲間でお金を出し合って加湿器を共同購入するとします。
普通は、共同購入する事に賛同してくれた人たちで、金額を頭割りして支払いする事と思います
しかしここはあえて、
「それを必要としている度合いに応じて金額を決める」
という事にしてみましょう。
加湿器をものすご~く必要としている人には、金額を多めに出してもらい
あまり必要としていない人は少なめの出費で済むようにしようという訳です。
これが可能なら、本当の意味で公平になりますよね。
しかし「加湿器を必要としている度合い」なんて客観的に計れないし、嘘をつくことだって可能です。
「ホントは加湿器をすっごく欲しいけど、できれば少ない出費で済ませたい
自分より加湿器を欲しがってる人がいれば購入するだけの金額は集まるだろうし、
少ない金額を提示しようかな~」
なんて考える人を、なんとかなくしたい。
自分が考える金額を正直に言うのが最も得なんだよ、というルールを作りたい。
そんなルールって、どう作ればいいのか?
なんて問題に対する回答例も載っています
残念ながら回答がいささか複雑ですので、ここに載せて説明する事は省きます。
このルール作りの根底に流れている作者の考えとして、
「人に本音を言わせる(この場合、加湿器を必要としている度合いを引き出す)には、それなりのコストが必要」
というものがあります。
これをヒントに、みなさんも考えてみて下さい
この本には他にも、次のような事柄を数学的思考を用いて説明しようとしています。
・5万円か3万円、必ずどちらかが当たるクジをいくらで譲れるか?
・機能性に溢れた都市設計によって、犯罪都市が生まれてしまう謎
・多重債務に陥る人は、どのように生まれるのか?
・人にルールが必要な理由
内容が気になる人は、是非読んでみてはいかがでしょうか?
難しい数式なんて出てきませんので、ご安心を