HEXA BLOG
ヘキサブログ
書籍紹介
物語と救い
こんにちは
要領が悪いせいかドラゴンクエストビルダーズが全然進みませんきません、
プランナーのブリテンです。
(このあだ名は約1名にしか呼ばれていません)
みなさんはものをつくるにあたって、何か心に留めているものはありますか?
私にはあります。
今回はその言葉と、その言葉が載っている小説を紹介します。
『映画篇』 (金城一紀)
『映画篇』は、映画をテーマにした5つの短編からなるオムニバス小説です。
その中の一つに『太陽がいっぱい』というお話があります。
『太陽がいっぱい』の主人公とその親友には、父親がいません。
そのせいか彼らの「現実」には常に影が付きまとっているのですが、
彼らはさまざまな「映画」を共有することで、銀幕の世界に救いを見出していました。
その中で主人公は自然と小説家を志すようになります。
この2人は最終的に「容赦のない現実」によって、悲しい結末を迎えてしまうのですが、
主人公はあることをきっかけにして、親友を救う小説を書き始めます。
この時のセリフを、私はずっと心に留めています。
そう、クソみたいな現実が押し付ける結末を、物語の力でいともたやすく変えてやるのだ
物語のなかでは、死者は当然のように蘇り、まるで死んだことさえなかったように
動きまわることはおろか、空を羽ばたくことさえできるのだ
そして現実はいずれ物語の力にひれ伏し、俺らの物語は事実として語られ始めるだろう
私はすべての創作物は救いになり得ると考えています。
すべての創作物には救いがあってほしいと望んでいます。
『太陽がいっぱい』の中では、小説や映画の中に救いがありますが、
ゲームの中にも、もれなく救いがあると思います。
私もゲーム製作者ひいてはクリエーターのはしくれとして、
誰かの救いになりうるものをつくるため、日々精進していきたいです。
『映画篇』はコミカライズされているので、サクッと読みたい方にもオススメです。
また金城一紀には『レボリューションNo.3』等々、他にも面白い小説があるのでオススメです。
少々真面目な話になってしまいました。
それでは風邪には気をつけて、お過ごしください。
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