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HEXA BLOG

いいモノづくり道

HEXA BLOGいいモノづくり道2018.6.5

あるカードゲームが生まれる日(前編)

トンネルを抜けたら、そこはミッツです🍷

ボードゲームの即売会『ゲームマーケット2018春』
先月の上旬、東京で開催されていました。
その催しに行くたびに、私はその場所の熱狂のような空気にあてられて、
居ても立ってもいられない、何かを作りたいという衝動がウズウズします。

そんなわけで、今回のブログでご紹介するのは
先月製作を始めたオリジナルのカードゲーム『有害指定委員会(仮)』
正確には、この記事ではテストプレイまでのプロセスの紹介となります🔔

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🌟コンセプト立案

まず実際のモノを作る前に、お金をかけずにできることを済ませます。
つまり、脳内で考えるだけでできるコンセプトの立案を始めます。
ゲームマーケットに並んでいる色んなボードゲームを見ていった中で
自分が作るなら、どんなものがいいかを練っていきます💓

この時、抽象的な概念も浮かべば、具体的なルールも浮かんできます。
これらの言葉を並べながら、具体的なルールやモチーフなどの単語は、
さらに「なぜそれをやりたいと思った?」「類似、関連した別のものはない?」と
分解してみたりもします。
抽象的なものなら、そこから連想する他の単語も並べてみたりします。

そうした中、パッと自分が「ユニーク」「挑戦したい」「ギャップが強い」
思った組み合わせを拾い、そうでもないかと思ったものは切り落とします。
会社の商品なら、ここに市場分析も交えますが、これは自分が作りたいから
作っているだけのものなので、ただ個人の趣味嗜好全開で選んじゃいますね🏃

その結果、今回ピックアップできたコンセプトが、以下のとおり。
さあ、では実際にゲームを作りましょう。

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🌟基礎のゲームデザイン

次に基礎となるゲームデザインを考えます。
言葉とユーモアを使ったお手軽なゲームは、ゲームマーケットなどでも
色々見かけ、カジュアルでパーティーゲームを飾りそうでした。
それらのルールを見ていき、今回使えそうなメカニクスのキーワードが以下の2つ。

 ・議論  ……何かを「議論」するのを見て、真剣さと下らなさがユーモアを産む
 ・多数決 ……何かの「多数決」に投じると、してやったりのニヤリを産む

これは、モチーフに「ポリティカルコレクトネス」を使おうと決めたことで、
そのモチーフとメカニクスの体験を一致させるために選ばれました
なかなか政治色の強い堅苦しい単語で、なおかつ多くの人がそのメカニクスを
知っていて簡潔に説明でき、どんな感情が生まれれば正解か分かりやすいためです。

そうやってできたのが、上図のような、ゲームルールの図案でした。
よく私は、ルールを作る時、マニュアルに載せる図表のようにして
把握することがあるのですが、これは作り方として結構オススメです。
あとはこの図の形を損なわず進められるよう、詳しいルールを詰める感じです💓

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🌟モチーフの軌道修正

あいにくと、当初掲げていた「ポリティカルコレクトネス」はその後に
軌道を修正することになりました。
トレンドワードだったので、個人的に使ってみたかったのですが、
まだイメージが明確に色んな人に浸透してない用語のため、ルールを作るなかで
別の、もっと明瞭なイメージやキーワードを設ける必要が出てきたのです。
できるなら「議論」や「多数決」を採用できそうな、政治色のモチーフのほうが
望ましいでしょう。

そうして見つけた新モチーフが、タイトルにも使った「有害指定」です。
政治的正しさ云々より、ずっとダイレクトで、漢字の字面もなかなか攻撃的でした(笑)。
そしてこの変更は、自分としても良い判断だったと思います。
政治的に正しいか正しくないのか、を考えるよりも、有害か有益か、を考えるほうが
議論も多数決も「プレイヤーが自分の好みで振る舞いやすい」=プレイしやすい
ようにルールを作成できたのです💓

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🌟仮作成&テストプレイ

大体のルールが形になったら、さっそくテストプレイをしてみます。
この段階ではバランスは適当です。
ゲームの終了条件も、とりあえずでっちあげで完成させます。

このゲームのテストプレイの場合「議論」「多数決」の部分が楽しいか
というところだけが肝でした(長いボリュームのゲームだと、チェックする
要素ももっと多くなるのですが)。
なので、そこをとりあえず重点的にチェックし、イマイチ魅力に欠けた結果なら
まぁ本作は残念ながら塩漬けストック、別案でまたチャレンジ、となります🏃


  まだ、基礎のゲームデザインを検証しているだけなので
  単純なA4印刷&ハサミでカットしてスリーブに入れた、『モック』といった仕上がりです


  会社の昼休みや交流会を利用してテストプレイ
  笑いが起きたタイミングや、混乱したルールなどをチェックします

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ということで、オリジナルカードゲーム『有害指定委員会(仮)』
コンセプト立案からテストプレイまでの一連の流れのご紹介でした。
だいたい都合、2週間くらいでしょうか🍁
どんなルールのゲームか、テストプレイがどうだったのかは、次回以降の記事で
あらためて触れていきたいと思います。

ただ、当然ですがテストプレイは少なくとも一発合格ではなかったです。
複数回のテストプレイで、いくつかの重大な欠陥も明らかになりました。
とはいえ、議論と多数決の笑いどころについては想定どおりで、好感触だったので
今後もルールを詰め、大幅な変更がなくなった段階で、本式のコンポーネント作成へ
進んでいけそうだと思います。
次のブログの担当番までには、もっと良い報告ができる状態になっていることを
願うばかりですな(次回タイトルが後編か中編か、推理してみましょう)🔔

ボードゲームやカードゲームを作ってみたいと思う方、このブログで紹介している
結構テキトーな進行もご参考までに、
「衝動的に出たとこ勝負でチャレンジしてもまぁ何とかなるらしい」という点を
踏まえ、ぜひお気軽に挑戦いただきたいと思います。
あなたの中に眠るアイデアに、ぜひ生まれるチャンスを作ってあげて下さい📡

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