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HEXA BLOG

デザイン

HEXA BLOGデザイン2019.10.11

navigable、readableなレベルを作るには?

こんにちは。
東京開発ゲームデザイナーJ4です。

3Dゲームにおけるnavigation(プレイヤーが正しいルートを選択し、ゲームキャラクターなどを操作、目的地まで移動させる行為)は、プレイヤーからすれば、時に作る側が思うほど容易ではない場合があります。
一通り組みあがったレベルで、いざプレイテストを行ってみると、とこに行けば良いのか、どこを見れば良いのかがプレイヤーに伝わらず、道に迷ってしまうケースも良く見かけます。
今回は、こういったことを減らし、navigableでreadableなレベルを作るいくつかの簡単な方法を紹介したいと思います。

1.色を使う
特定のポイントに特定の色を使うことで目立たせ、進むべき場所や取るべき行動を伝える方法です。
・ジャンプするところの足場を赤くする
・崖などでぶら下がれるところを白くする
・壁に黄色いラインを引いて方向を示す
など。
どの色をどの程度使うのか、アートとの兼ね合いが難しい場合もありますが、うまく使えばゲームのアートスタイルをより個性的なものにする効果も期待できます。

2.ライティング
主に暗い屋内のレベルで効果的です。
・明かりを灯すことで、進行方向の先に何かがあることを知らせる
・移動してほしい場所(あるいは経路)に明るいライトを当てる
などの方法がよく用いられます。
暗い場面の多いホラーゲームなどであれば、ライティングを考慮したレベルデザインが重要になる場合が多いです。

3.狭い通路、ゲート
レベルデザイン段階で意図的なボトルネックを作ることで、プレイヤーの移動方向、視界を自然な形で制限する方法です。
前景に置かれるものでフレーミングし、意図した絵を見せやすく、注目してほしいポイントを強調することもできます。
レベルの開始時や、区切りの部分で導入しやすい方法です。

4.ランドマークを使う
遠くからでも目立つ大きい建物や自然物などでプレイヤーを誘導する方法です。
ディズニーランドなどのテーマパークでは、各エリアを代表する特徴的な建造物が遠目からでもよく見え、目立つようになっています。
お客さんはこの目立つ建造物を目指して行けば、いずれは意図した目的地に辿り着けるわけです。
ゲームでも、屋外の開けたレベルや、オープンワールドの場合、こういったランドマークを利用すればプレイヤーを意図した方向に誘導しやすくなります。

5.道標を配置する
最もわかりやすいものとしては、壁に矢印を描いたり、立て看板を置いたりすることです。
こういった露骨すぎる方法が使いにくい場合は、他の道標になり得るものを進行ルート上に配置することでもかなりreadableなレベルにすることができます。
例えば、人為的に積み上げられた岩や風になびく布など、目立ちやすい標識を経路に沿って一定間隔に置く方法などがあります。

6.指向性のあるプロップを活用する
主に屋内で使いやすい方法ですが、壁にパイプやケーブルなどを這わせることで、レベルをよりreadableにすることができます。
例えば、曲がり角の壁に沿って配管があると、今向かっている先が行き止まりなのか曲がり角なのかがよりわかりやすくなります。
また、指向性のあるプロップの先端が見えている場合、そこにあるものに目を向けさせる効果も期待できます。

 

上で紹介した方法は最早レベルデザインにおけるグローバルスタンダードで、積極的に取り入れることでレベルをよりnavigableでreadableなものにすることができます。
ただ、navigationの主体はあくまでプレイヤーであり、作る側からしつこく強要されていると感じさせるのもよろしくないので、その点は念頭に置いた方が良いと思います。

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