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日記
3Dプリンタ:続きの続き!
こんにちは、Kayanuma.です。
3Dプリンタの続きですが、今回はソフト面のお話をしようかと思います。
3DプリンタをPCに繋いだところで普通のプリンターのように印刷できるようになるわけではありません。
印刷用のソフトから制御することになります。
Printrun
や、
Repetier-Host
など、いくつかあります。
どちらも3Dプリンタを制御するためのソフトです。モーターをXYZ方向に動かしたり材料の吐出を制御したり
ハード的な制御をします。
しかしそれだけではポリゴンデータを出力することはできません。
ポリゴンで作られたデータを一筆書きに変換し、モーターの動く軌跡に変換する作業が必要です。
これはスライスと呼ばれる工程で、GCODEという点Aから点Bまで~のスピードで、といった
モーターの軌跡が記述されたコードに変換します。
スライスをするためのソフトは制御ソフトとは別になっており、
制御ソフトは
Slic3r
や、
KISSlicer
といった外部ソフトを呼び出し、それが吐き出したGCODEを読み込んでプリンタを動かします。
スライス用のソフトもそれぞれアルゴリズムが工夫され、出力品質に個性が出ます。
(結構めんどくさいですね)
———————————–
さて、いざ用意ができると何をプリントしてみようか、、ということになります。
フリーで公開されているモデルもたくさんあるのですが、折角自在にプリントできるマシンがあるので
オリジナルの物を出力しなければ勿体ないですよね。
とはいえ、3Dソフトは高価で敷居も高く(?)一般にあまりなじみがありません。
そこで比較的気軽に利用できる3Dデザインツールを幾つか紹介したいと思います。
・Autodesk 123D Creature
Autodesk社のiPad用アプリです。
手ごろなお値段(時期によって無料?)で3D製作が楽しめ、3Dプリンタ向けにデータをエクスポートすることもできます。
詳しい操作方法は省きますが、最初に骨格を作り、肉付けしてスカルプトするタイプのモデリング手法です。
ZBrushでZSphereから作成していく手法に似ていますね。
さらにペイント、レンダリング、といった一通りのことが出来てしまいます。
タッチ操作なので細かい作業はやり辛いのですが、一通りの3D作業が出来てしまうのはすごいですね。
3Dプリント用にデータをエクスポートするときはメール、またはiTunes経由でデータを転送します。
僕が試したときは容量の関係か、メールでの転送ができなかったのですが、iTunes経由では問題なく転送できました。
データ形式はObjが出力されていました。必用な場合はSTLに変換するソフトがいりますね。
・Autodesk 123D Catch
こちらはiPhone用のアプリで、写真ベースの3Dキャプチャーです。
iPhoneのカメラで対象物を撮るだけで3Dモデルが作れます。
様々な角度でとった写真から立体を計算してくれるのですが、3Dスキャンがお手軽に出来てしまうことに驚きです。
試してみた限りではシルエットに特徴のあるものがうまくいきやすいようです。
残念ながら動き回るペットなどのスキャンは無理ですね・・。亀とかならいけそうですが。
プリントに不要な部分ができたり、オブジェクトをプリントに都合の良い角度に動かしたい、といったときに補助ソフトが欲しくなりますね。
・Google SketchUP
こちらは無料で使用できる3Dツールです。
書き出しのできるファイル形式が限定されているので3Dプリンタには使用できない・・と思いきやプラグインでSTL出力ができるようになります。
上の二つに比べてキッチリと設計したモデリングができます。
操作に癖が無く、快適に作業が出来て部品のようなものを作るならおススメです。
———————————–
・データ作成注意点など
さて、やっと作った3Dデータですが、出力用のソフトに読み込むとよくわからないエラーに悩むことがあります。
最後にやってみてわかった幾つかの注意しなければならない点を挙げておきます。
・閉じた形状にする。
ポリゴンモデルで見た目にはくっついていても、実は頂点やエッジがマージされていなかったりしていることがあります。この状態ですと「穴がある」ことになり、体積の無いオブジェクトとなってしまいます。
体積の無いモデルは現実には存在しないのでプリントできません。
この辺、ゲーム用の3Dモデルと感覚的に違う部分ですね。
ゲームでは髪の毛や草木の葉っぱに「板ポリ」といった体積の無いポリゴンをよく使いますし、閉じなきゃいけないといった概念がそもそも無かったりします。
ゲーム用に作ったキャラクターはそのままでは使えない場合が多いのです。
・スケール、位置
あまりにも基本ですが、モデリングソフトの単位とプリントソフトの単位をよく把握しておかないと謎の失敗に悩まされます。
データは読み込むのにプリントしない場合、プリンターの外にモデルがあったりする場合があります。
・角度に注意
これは形状的な話です。
逆テーパ形状もある程度はいけるのですが、角度が大きくなると失敗する確率も増えます。
さらに水平に張り出したり、つららのように上からぶら下がっているような形状のものはサポート材という補強部品のようなものが必要となりますが、
サポート材を取り除くのが難しかったり綺麗に取れなかったりします。
モデル全体を寝かしたり逆立ちさせたりしてなるべくサポートが少なくなるように回転させます。
また、モデルによっては積層方向がまずいと汚く見える場合があるのでそれも考慮しなければいけません。
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