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HEXA BLOG

その他

HEXA BLOGその他2016.5.25

本日のopenMaya

皆様、スープカレーは食べていますか。
ヨセミテです。

 

IMG_0100 

 

ゴールデンウィークに横浜のスープカレー屋、ラマイに行ってまいりました。

横浜近辺はスープカレー屋が沢山あってよいですね。
あまり横浜には行く機会が無いのでこの日は折角だからとスープカレー屋を梯子しました。
引越しの機会があったらスープカレー屋に通いやすい環境である横浜近辺を本気で考えてしまいそうです。

おいしいですよ、スープカレー

 


 

▼OpenMayaの話

前回、Pymelが非常に便利です、という内容でブログを書かせていただきました。

https://hexadrive.jp/hexablog/others/10182/

とにかく判り易く、かつ必要そうな機能をこれでもかというほどラッピングしてくれているPymelですが、反面、ものすごく処理が遅かったりします。

 

全ての頂点の対象にする、みたいなスクリプトを作成してしまうと1回のアクションに30分かかってしまうみたいなことが起こってしまう場合があります。

 

これでは作業の効率化・・・どころかちょっと使い物にならないですね。

そのため速度重視のスクリプトを書く際に強いられるのがOpenMayaの利用です。今回はOpenMayaについて触れていこうと思います。
自分も勉強中ですので復習の意味でブログにまとめていきます。

 

cmdsパッケージで遅いもので代表的なものがウェイトの処理。

でもこれ、スクリプトで何とかするべき作業筆頭だったりします。

具体的にどれだけ遅いかを図ってみるために実際のシーンで

全頂点のウェイトを取得する、というスクリプトでテストしてみましょう。

 

blogCap

10万頂点くらい、ジョイント数25、インフルエンスは最大6です。

 

skinPercentコマンドは1頂点に対するウェイト値にしか対応していないので次のような、
頂点ごとにループをまわすスクリプトでウェイト値を取得する事になります。

import time
import pymel.core as pm

def getMeshWeight(meshNode):
    # ウェイトの読み込み
    skinclusterNode = pm.listConnections(meshNode, t = "skinCluster")[0]
    valueList = []
    for v in meshNode.vtx:
        valueList += pm.skinPercent(skinclusterNode, v, q = True, v = True)
    return valueList

transformNode = pm.ls(sl = True , type = "transform")[0]
meshNode = transformNode.getShape()

startTime = time.clock()
weights_pm = getMeshWeight(meshNode)
print "getTime : {}(s)".format(time.clock() - startTime)

Pymelはスクリプト全体がすっきりしてくれて非常に書きやすくてよいですね。

 

getTime : 25.3637073787(s)

実行に掛かる時間はすごい長かったですが。
値を編集したり書き込んだりすると処理が複雑になってくるので
読み出しだけでこの時間がかかる命令は頻繁に使うスクリプトにはちょっと使いたくはないですよね。

 


 

では一方で今回のハイライト、openMayaです。
openMayaはプラグイン作成などに用いられるライブラリで、C言語で作成されたプラグインもしくはPythonから利用することが出来ます。

openMayaを利用するメリットはなんといってもものすごく早い事です。
そのままだとヒストリに残らない、定義が複雑などの欠点もありますが・・・。

 

 

以下は自分の勉強もかねてOpenmayaで同様のスクリプトを記述したものです。
もしかすると不要な定義があったりもっと簡略化できる部分があるかもしれませんが、その点はなんとかお目こぼしをお願いします。

import time
import pymel.core as pm
import maya.OpenMaya     as om
import maya.OpenMayaAnim as omanim

def getWeightData(skinClusterName, meshName):
    ### 対象スキンクラスタの選択メッシュの指定頂点indexのウェイトデータを取得する
    # skinFn.getWeightsを利用するために必要なものを利用するために必要なものを用意
    meshFn = createFunctionSet_mesh(meshName)
    pointArray = om.MFloatPointArray()
    meshFn["MDagPath"].getPoints(pointArray, om.MSpace.kObject)
    allVertNum = pointArray.length()
    targetIndexList = xrange(allVertNum)

    # skinFn.getWeightsを利用するために必要なものを用意
    skinFn       = createFunctionSet_skinCluster(skinClusterName)
    meshPath     = createDagPath_mesh(meshName)
    vertexComp   = createVertexComp(meshName)
    infIntArray  = om_getInfIntArray(skinClusterName)
    getedWeights = om.MDoubleArray()

    skinFn.getWeights(meshPath, vertexComp, infIntArray, getedWeights)

    return getedWeights

####################################
# create Fn
####################################
def createFunctionSet_skinCluster(sCluster):
    ### skinclusterノードのMFnインスタンスを作成
    selList = om.MSelectionList()
    selList.add(sCluster)

    clusterNode = om.MObject()
    selList.getDependNode(0, clusterNode)

    skinFn = omanim.MFnSkinCluster(clusterNode)
    return skinFn

def createFunctionSet_mesh(meshNodeName):
    ### meshノードのMFnインスタンスを作成
    ### dagPathとMObjectで動作対象が変わるみたいなので2種類を返す
    selList = om.MSelectionList()
    selList.add(meshNodeName)
    dagPath = om.MDagPath()
    meshNode = om.MObject()

    selList.getDagPath(0, dagPath)
    selList.getDependNode(0, meshNode)

    meshFn_dag = om.MFnMesh(dagPath)
    meshFn_obj = om.MFnMesh(meshNode)

    meshFn = {"MDagPath": meshFn_dag,
              "MObject" : meshFn_obj}

    return meshFn

####################################
# create Dag
####################################
def createDagPath_mesh(meshNodeName):
    ### meshノードのdagPathを作成
    selList = om.MSelectionList()
    om.MGlobal.getSelectionListByName( meshNodeName , selList )

    meshNode = om.MDagPath()
    selList.getDagPath( 0 , meshNode )

    return meshNode

####################################
# create component
####################################
def createVertexComp(meshNodeName):
    ### コンポーネント化した頂点の取得
    singleIdComp = om.MFnSingleIndexedComponent()
    vertexComp = singleIdComp.create(om.MFn.kMeshVertComponent )

    return vertexComp

####################################
# create data array
####################################
def om_getInfIntArray(skinClusterName):
    ### インフルエンスの数のIntArrayを作成
    infDags = om.MDagPathArray()

    skinFn = createFunctionSet_skinCluster(skinClusterName)

    skinFn.influenceObjects( infDags )
    infIntArray = om.MIntArray( infDags.length() , 0 )
    for x in xrange( infDags.length() ):
        infIntArray[x] = int( skinFn.indexForInfluenceObject( infDags[x] ) )
    return infIntArray


transformNode = pm.ls(sl = True , type = "transform")[0]
meshNode = transformNode.getShape()

startTime = time.clock()
skinclusterNode = pm.listConnections(meshNode, t = "skinCluster")[0]
weights_om = getWeightData(skinclusterNode.name(), meshNode.name())
print "getTime : {}(s)".format(time.clock() - startTime)

長い!!  ちょっとブログ下に伸びすぎでは

最低限で用意したつもりなんですが、定義周りの準備がとてつもなく増えるので非常に長いスクリプトになってしまいます。

 

 

実行時間は、というと

getTime : 0.214490739764(s)

比較にならない速度です。本当に同じ値を取得できているのか不安になります。
僕もOpenMayaは勉強中なのでいざ速度比較してみてここまで差がついたのを目の当たりにして実際不安になりました。

 

 

比較しましょう。

weights_om == weights_pm
# 結果: True # 

同じでした。良かった。

結論、爆速です。

 

 

以上になります。
今回はウェイトの読み込みだけでしたが書き込みを含めてOpenMayaでの実装をすることで
速度の差は段違い、ツールの質はがらりと変わってきます。
OpenMayaでのウェイトの書き込みは同じくskinFnのsetWeightsから利用する事が出来ます。

 

もし、興味がわいたらウェイトの書き込み部分を作成してみてください。

 

OpenMayaを利用すればcmdsライブラリを利用するより深くMayaの機能を利用することが可能です。実装のコストは掛かりますがそれに見合う価値はあると思います。

 

ぜひ皆さんもOpenMayaで快適Mayaスクリプティングライフを送ってください。
ではでは

 

 

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