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Space, the final frontier……
こんにちは。
東京開発のJ4です。
今回は、50年間世界中の多くの人々に愛されてきた、とあるアメリカのSFシリーズについて話そうと思います。
「50年」、「SF」で気付いた方もいらっしゃるかと思いますが、今回紹介する作品は、「スタートレック」です。
最近の若い映画ファンには、J・J・エイブラムスによるリブート映画シリーズで興味を持った方も多いのではないかと思いますが、今年の9月から「スタートレック:ディスカバリー」という新しいドラマシリーズも始まり、話題になってますね。
超有名なシリーズなので、今更内容の紹介は不要かと思いますので、このシリーズの特徴というべきところについて、簡単に書いてみようと思います。
・人種と文化の多様性
人種と文化の多様性と、それらを受け入れ、認め合うことは、アメリカという国を定義する上で、最も重要視される価値であり、追求すべき理想とされています。
ただ、アメリカ社会が昔からこういった価値をちゃんと守って来たかというと、皆さんご存知の通り、決してそういうわけではありません。
このドラマが初めて放送されたのは、1966年。
当時のアメリカというと、人種差別がまだまだ当たり前のように行われていた時代で、交通機関や学校などでも、有色人種は差別を受けていた時代です。
テレビドラマに黒人やアジア人が有能で重要なポジションのキャラクターとして描かれるなんてこと自体が珍しい時代でした。
そんな中で、スタートレックは黒人の女性とアジア系というマイノリティをブリッジクルーとして登場させたのです。
重要ポジションのキャラクターに有色人種をキャスティングするなんて、当時としてはまさに革命的ともいえることでした。
また、人種ではありませんが、旧ソ連、つまり当時のアメリカと軍事的に対立していた国出身という設定のキャラクターがクルーにいたり、さらに異性人なども加わり、実にバラエティ豊かな構成になっています。
これは、製作者である「ジーン・ロッデンベリー」が描いた、人類が目指すべき理想的な社会像を作品に反映させた結果とも言えます。
・プライム・ディレクティブ
「プライム・ディレクティブ」とは、主人公達が所属する「スターフリート」という組織が、必ず守らなければならないとしているルールですが、簡単に説明すると、「文明レベルの低い種族と遭遇した場合、彼らがある深刻な問題を抱えていて、それが人類の技術や文明で解決できるものだとしても、決してそれに干渉してはならない」ということです。
これは、上で話した文化の多様性とも関係することですが、「そもそも、文化に優劣はないし、余計なことをしてその文化を変質させたり、破壊することは避けなければならない。また、もし干渉することにより問題が解決したように見えても、それは問題を別のものにすり替えただけであり、それがその種族にとって良いことかどうかは知りようがない。」という考え方に根差したものです。
人類の歴史の中で、そういったことは何度も繰り返されて来ましたし、また、シリーズが初めて放映された当時は、ベトナム戦争が進行中で、「他国のことに首を突っ込んで状況を悪化させるな」というアメリカ国内の世論に影響された部分もあると思います。
これもまた、製作者の哲学や当時の社会像が作品に反映された結果と言えます。
まぁ、実際作中でこれが必ずしも守られるかというと、そういうわけでもないので、理想と現実の乖離を見せてくれる部分でもあり、またドラマの主な葛藤にもなる部分ですね。
・現在の技術に与えた影響
60年代というとそこまで遠い過去というわけではありませんが、当時としては革新的ともいえるアイデアが多く登場したのもこの作品の特徴です。
たとえば、携帯電話(小型の個人用遠距離通信端末)、タブレットPC、音楽のデジタルデータ化など、時代を先取ったガジェット、発想が多く登場し、技術者、科学者達に大きな影響を与えました。
また、実現にはまだまだ時間が掛かりそうですが、ワープ航法や転送装置などの概念も、スタートレックによって広く認知されるようになりました。
他にも色々ありますが、大きい特徴といえるところはこんなものですね。
もし、今までこのシリーズを見たことがないという方には、さすがに1966年の1作目からというのは厳しいところがありますので(笑)、最新作の「スタートレック:ディスカバリー」をお勧めします。
宇宙船やプロップなどのデザインも今風で洗練されていますし、作中の時代的にも1作目より過去の話となっているので、前作の知識があまりなくても楽しめると思います。
まだまだ始まったばかりのドラマなので(これを書いている時点で4話まで放映されています。)、これからどうなるかは未知数ではありますが、キャラクター達も魅力的で、今のところ、非常に楽しませてもらってます。
ご興味のある方は是非。
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