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背景デザイナーに必要な全ての要素が富士登山に凝縮されていた話
皆様、お久しぶりです。
大阪開発3Dグラフィックデザイナーの降旗です。
毎度お届けしていた自転車旅行のネタが尽きてしまったため、
今回はある日唐突に敢行した富士登山のお話をさせて頂きます。
なぜ東京から大阪まで自転車で引越しをしようと思ったかの理由を聞かれても、
「特にありません。」と答える僕ですが、
なぜ山に登るのか?と問われて、
「そこに山があるから。」と答える人については、
どうかしてるな、
と思います。
山に登りたいなんて考えたことも無かったのですが、
そこは当時「無職」の恐ろしさでしょうか、
時間がありすぎて、どうかしてたんだと思います。
「関東にいるうちに一回富士山に登っておこうかな?」
と思ってしまいました。
登山なんて全くやったことがありませんでしたが、
「富士山なんて観光地みたいなものだ。」
という無責任な友人の発言もあり、
「それなりの準備さえあれば僕でも登れるだろう。」、
と言う根拠の無い自信を胸に富士山の五合目に降り立ちました。
なるほど、これは観光地っぽいぞ。
世界文化遺産登録もあって、海外の方を含めて、とても賑わっていました。
富士山頂を見据えて気持ちを高めます。
滾(たぎ)りますね。
いよいよ登山開始です!
…正気か?
これって何が楽しいんですか?
自分でわざわざ来ておいて言うことではないのは分かってるんですけど、
ここに登る意味が分かりません。
しかしここまで来て止めるわけにもいかないので、
渋々登り始めます。
帰りたい…
登り始めると、所々にある山小屋を
チェックポイントのように通過しながら
黙々と登っていくことになります。
一定のペースで淡々と登っていくことが大事なようで、
あまり無理に早く登ってしまうと、
人によっては高山病を発症して登れなくなってしまうそうです。
高山病になっても、基本誰かが助けてくれるわけではなく、
休憩しながら自分で下山するしかないらしい。
過酷だなあ…
幸い高山病になることもなく8合目の山小屋まで登り切る事ができました。
13時位から登り始めて、17時に到着していたので、
初心者にしては中々のペースで登れたのではないでしょうか?
今回お世話になるのは、富士山でもっとも高い場所にある山小屋、
「御来光館」さんです。
絶景です。
ここで深夜まで仮眠を取って、夜が明ける前に山頂へ向かうことになります。
山小屋で出して頂いたお弁当です。
富士山に食材を持って上がるコストは大変なものらしく、
こんなちゃんとしたお弁当が出るのは御来光館さんならではだそうです。
美味しくいただきましたー。
空腹を満たすと、登山の疲れもあって、夕方なのに眠くなってきました…
深夜に出発する事もありますので、早々に寝てしまう事にします。
これが仮眠を取るためのスペースです。
え?ここに4人寝るんですか?
1人あたり肩幅程度しかない狭小スペースです。
富士山の山小屋ってこういう感じなんですね。
狭いながらも、今から出発までたっぷり寝られるぞ!
…それから何時間くらい経ったでしょうか。
胸に強烈な打撃を浴びた衝撃で飛び起きました。
何が起こったのか把握できずにパニックになりましたが、
状況を図解して整理すると、以下のようになります。
寝てる間に自分の仮眠スペースは幅40cm位になっており、
その状態で隣の外国の方のローリングエルボーを胸にお見舞いされたようです。
これは日本人として舐められる訳にはいかない所。
迷惑だとはっきりと言ってやりますよ!
富士山頂付近の夜は、夏でも寒いなあ…
エルボーで目を覚まして以降、登頂開始時間まで夜景を見て過ごしました。
ほらほら!
持ってきたカロリーメイトの袋がパンパンに!
何だろうこの敗北感…
みなさんは日本人の誇りを保てなかった僕を責めるでしょうか?
ただ、勘違いしないでください。
これは御来光館さんが悪いのでも、
寝相の悪い外国の方が悪いのでもありません。
僕の「運」が悪いんです。
いよいよ山頂を目指して登り始めます。
夜中なので、ヘッドライトで足元を照らしながらの登山になります。
みんな御来光の時間に合わせて出発するので、
大渋滞になっており、かなりの時間がかかりましたが、
無事日の出時刻の前には山頂に至ることが出来ました。
この為に全ての苦労はあったんだと思えるほどの神々しい風景が広がります。
これのためならまた登りに来てもいいな、とさえ思いますね。
あとは、登ってきた登山道とは別の道を下って下山するのみです。
こんな高いところまで登ってきていたんだなあと、
下山時にしみじみと感じますね。
下山中になぜかビジネスシューズを履いたプルートに遭遇しました。
こんな陽気な格好なのに、中の人の疲労感が尋常ではなく、
見ているこちらが心配になるほどでした。
無事、下山しました。
登頂を果たした結果、
心なしか富士山が朝見た時より小さく見えますね。
この一見なんの意味もないこれらの出来事から
何かしらの教訓を導き出すとするならば、
以下のようになります。
①体力がなくても、一人で孤独に淡々と登ると8合目までは4時間ぐらいで登れる。
②富士山頂付近の夜は、夏でも寒いが夜景が綺麗。
③楽しいコスプレ姿で登るなら、中の人も楽しげにしてないと見ている方が不安になる。
④たった一瞬でも素晴らしい風景を見れば、大抵の苦労は吹き飛ぶ。
⑤外国人にクレームを入れるのはとても怖い。
さて、このブログを読んでくださった方の中で、
①に該当される方。
時として、黙々と一つの作業に没頭する必要のある背景デザイナーに向いています。
今すぐこちらからご応募ください。
②に該当される方。
時として、深夜に自分一人になった開発部で、
それでもその状況を楽しみながら作業する必要のある背景デザイナーに向いています。
今すぐこちらからご応募ください。
③に該当される方。
五合目では元気だったであろう姿を想像しながら、
見る影もなく劣化してしまった今を再現する、
そんなウェザリング表現を求められる背景デザイナーに向いています。
今すぐこちらからご応募ください。
④に該当される方。
ゲーム開発という過酷な山道を登りきった後、
出来上がったゲームにこの上ない充実感を感じ、
またゲーム作りたいな…と思ってしまう必要のある背景デザイナーに向いています。
今すぐこちらからご応募ください。
⑤に該当される方。
普段は気概のあるようなことを言っておきながら、
肝心なときに弱気になってしまう、そんな僕と気が合います。
問答無用で背景デザイナーに向いています。
今すぐこちらからご応募ください。
ヘキサドライブではゲーム開発という富士山を一緒に登ってくれる、
そんな仲間を常に募集しております。
是非、山頂で最高の景色を一緒に堪能しましょう!
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