夏も本格化する昨今、いかがお過ごしでしょうか。
良い意味でミッツです![]()
みなさんは“ソリティア”という言葉をご存知でしょうか?
まぁ、ソリティアといえば、Windowsに最初から入っている
1人用
トランプゲーム
の名前として有名ですが、
(ちなみに私はフリーセルのほうが好きだったりします)
正確には、1人でプレイするゲーム全般を指すジャンル名です。
ボードゲームの多くは多人数で対戦したり協力したりするという
ゲームのほうがメインではありますが、
まれに1人~複数人でもできるゲームもあれば、
完全に1人専用という完全にソリティアなゲームもあるようです。
自分はソリティアなボードゲームはあまり所持しておらず、
実際、プレイ経験もさほどありませんでしたが
鑑みればコンピュータゲームの1人プレイだってソリティアかも、
それならば、少しは勉強してみるべきかもしれないと思い立ち、
先日買ったのが、羊を増殖させるゲーム『シェフィ』です![]()

※完全に羊だけを前面に出したシンプルで愛らしいパッケージ
クラリス、羊

※プレイするために並べた状態
ここから、この羊たちをめぐる冒険が始まります
【基本ルール】
このゲームでは、プレイヤーは手札にあるイベントカードを
駆使して、盤面にいる1頭の羊をどんどん増やしていきます。
3サイクルという期間内で羊1000頭を目指します![]()
(正確には、羊1000頭という1枚のカードにする)

※ゲームの主人公である羊カードたち。1枚1枚絵が違っており
スゴイぞーカッコいいぞー!!
ゲームを左右するのは当然、手札のイベントカードです。
イベントカードを使うと羊が増えたり、
悪いイベントから羊たちを守ったりします。
そしてこのゲームのメカニクスのキモとなっているのは
以下の2点のルールでしょう。
イベントカードには好影響と悪影響のカードがある
手札のイベントカードは勝手に捨てたりできない
つまり、好影響のカードも悪影響のカードも、
基本的には使わないといけない状況になるということです。
おのずと、「じゃあどこで使うのがいいのか」がこのゲームの
理解すべき部分ということになるわけですね。

※良くも悪くもゲームの趨勢を握るイベントカード
時にはその悪しき効果で羊がぜ……ぜん…め…めつめつめつ…。

※シェフィのゲームを左右するード
時にはその悪しき効果で羊がぜ……ぜん…め…めつめつめつ…。
【メカニクス】
ゲームのメカニクスを、羊カードとイベントカードという
2つの要素を中心に、短期バランスと長期バランスの
2つの側面への影響という形で自分なりにまとめてみました。
A:短期バランス
手札のイベントカードを消費する順番のバランス。
悪影響のカード効果が練られていて、
盤面次第で被害を少なくできることがミソであり、
イベントカードを全部使うために
「どの順番でイベントカードを使うか計算する力」
に短期的な戦略の妙味を持たせています。
※調整しそうな部分
・悪影響イベントカードの効果と枚数
・手札の枚数
・イベントカードの総枚数
B:長期バランス
4サイクルまでに1000頭にするバランス。
悪影響のイベントカードをただ避けるだけでは
1000頭に間に合わないようになっています。
時には、一時的な損害を受けてでも
羊を爆発的に増やすイベントのコンボを作るという
「進捗状況と山札の残りで増減量を管理する力」
に長期的な戦略の妙味を持たせています。
※調整しそうな部分
・好影響イベントカードの効果と枚数
・羊カードの種類
・サイクル数
なお、これは自前で分解した構造に過ぎません![]()
『シェフィ』の開発者が本当にこのような形を踏まえていって
開発と調整をされていたのかはまったく分かりませんので
そのへんはご了承を![]()
ともあれ、プランナーとして新たなゲームをプレイするなら、
やはりそこにあるメカニクスを自分のデザインの糧にしたいし、
自分が開発するならどう調整するか考えておきたいところです。
ちなみにこの『シェフィ』ですが、
最近、スマートフォンアプリとしてもリリースされました。
もし、この記事で羊の生態に興味が湧いた方は、
まずこのアプリ版を試しにやってみるというのもいかがでしょう。
シェフィ公式サイト(iOS版/ Android版)

