HEXA BLOG

いいモノづくり道クラフトゲームデザイナー

HEXA BLOGいいモノづくり道2019.7.18

作る前には考えよう

とにかく多趣味であれもこれもと手を出してしまう大阪ゲームデザイナー(≒プランナー)の@tut@ですー、こんにちは。
おかげで中々お金は貯まりませんが、好きなものに囲まれて充実した生活を送っています。

ということで今回は、そんな私が最近新たに取り組んでいる趣味【アクセサリー作り】について書いていこうと思います。

こちらのブログを見に来た方は「そんなことより仕事の話聞きたいねん!」という方もおられるで  しょう。
ですので、今回は「ゲームデザイナーの仕事になぞらえながら」「ちゃんと考えて」アクセサリーを作っていきます。
(※アクセサリー作りは趣味なので普段は深く考えてません)今回はあえて思考の過程を書き出しているので少々長くなっています、ご了承ください…。

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それでは始めます。
まず初めにマインドセットとして、

「今私はアクセサリーが作りたいけれど、何を作ったらいいかわからない」

という漠然とした状態であるとしましょう。
(ゲーム作りに重ねてみると「ゲームを作りたいけど、何を作ればいいかわからない」状態だと思ってください)

「好きなものを作ろう/作っていい」となっても、急には考えが出てこないこともありますよね。
そんな時は「きっかけとなる問い」を自分に投げます。
例えば「今自分が一番欲しいと思うアクセサリーは何か」とかです。
(「○○ちゃん/○○くんにプレゼントするならどんなものが良いか」「お母さんに似合うのはどんなアクセサリーか」などでも構いません)

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【自分への問い1】
Q:今自分が欲しいと思うアクセサリーは何か(これが原初的なテーマやコンセプトだと思う)
A:涼しげで大人っぽい印象の首飾りが欲しい

これから暑い季節に本格突入していきますので、そんな季節に使えるものがいいなと思いました。
これでいったん「大人っぽい=落ち着きのある」衣装を好む人をターゲットに、時期的な需要に応えるアクセサリーを目指す形になりますね。

最初のテーマ的にはこのくらいざっくりしててオッケーです。
ちなみに、「綺麗なものが作りたい!」だとちょっと難しいので、そういう意味では多少具体性をもったええ感じのイメージがあるといいと思います。(個人的な見解)
とはいえ、これではまだ幅がありすぎるので、下記の情報を用件として足しておきます。

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【自分への問い2】
Q:どういうシーンや服装で身につけることを想定しているか。(実際の想定使用シーン)
A:カジュアルな衣服と合わせて使えるもの

パーティーとか仕事とかで使うのではなく、あくまで普段着のコーディネートと合わせることを想定します。

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問いとそれに対する答えが良い感じにできたところでテーマを改めてまとめてみると

【カジュアルな衣服に併せて使える、涼しげで大人っぽい印象の首飾り】

となりました。

こうしてざっくりとしたテーマやらターゲットやらシーンやらが決まったので、次はこれを元に資料探しを行います。
売り物のアクセサリーを実際見に行ったり、ネットという大海に探しに出たりして、とにかく「テーマに合いそうな画像」を集めます。

資料探しをすると「涼しげなもの」や「大人っぽいもの」がたくさん出てきますので、
集めた資料から自分会議に持ち込んで協議します。
例えば↓

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議題1【首飾りにつけるモチーフはどうする?】

涼しげな色といっても様々ありますが、調べていくうちに「青っぽいものがいいな」となりました。
ですが、青といっても色々ありますね。
今回は「大人っぽい印象にしたい」という用件がありますので、私が思う涼しさを伴った「大人っぽい」を検討した結果、濃紺が良いだろうということになりました。
色自体は涼しげな印象ではないかもしれませんが、素材に透明度の高いスワロフスキーを採用したらどうか。
透明感ときらめきで涼しさを表現できる気がする。大人っぽさはきらめきと、シンプルな小さな宝石のような形状で達成できる気がします。
またシンプルな宝石的なものであればどんな衣装、シーンを問わず合わせやすそうです。

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議題2【首飾りの形状はどうする?】

首飾りといっても色々ありますよね。長いネックレス、短いネックレス、チョーカーetc…。
素材はチェーンなのか皮なのか、リボンなのか…。長さはどのくらいなのか…。

実はこれについて検討するまでもなく、チョーカーが大好き人間なのでチョーカー一択です。大人っぽくてカッコイイ。

チョーカーの素材については、「大人っぽい」かつ「カジュアルにも使える」を意識して、ツヤのあるリボンやヒモで検討。
幅は太いものより細身の方が「大人っぽい」し、幅があるものは首元暑そうなので、細身のものがいいでしょう。
色はモチーフが濃紺になる予定なので、黒か紺がいいかな…。

チョーカーに取り付ける金具のパーツは、涼しさを感じさせるクールなシルバーにしようと思います。
(肌色的にはゴールドが似合う@tut@ですが、それは今回考慮にいれないものとします)

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ここまで大体バーッと書き出してやっと、自分の中でイメージがまとまってきました。
私がゲームデザイナーとして企画や仕様書の概要をつめる時も今回と同じように、まず大事だと思われるところを上記のようにザッと文字に起こして、その後まとめます。
ということで、議題をまとめるとこんな感じ↓

◆まとめ◆
【カジュアルな衣服に併せて使える、涼しげで大人っぽい印象の首飾り】を作るために
・素材感や形状、色を総合的に鑑みた上で、小さな宝石のような形状のスワロフスキーのような材質のパーツを想定。
・形状はチョーカー。素材は細身の皮かリボンで、色は黒か濃紺。チョーカーに取り付ける金具パーツはシルバーを想定。

次は「まとめ」を元にイメージ画をざっくり書いてみます。


↑こんな感じ

基本的には「まとめ」を守って描きますが、絵にしてみるともう少しこうしてみようかな?というのが出てきたりします。
今回の用件に大きく外れないようであれば採用し、用件から外れてしまうように思われたらキッパリ諦めます。
余裕があれば何パターンか出して、その中から一番を決めるのも良いでしょう。
イメージを描いている間に「揺れ物って大人っぽくていいな…」という気持ちが出てきましたが、
今回はチョーカーのタイトでシンプルなイメージを大事にしたいので、揺れものは次の機会にしようと自分に言い聞かせます。

さて、イメージ画像までが用意できたところで、いよいよ理想のチョーカーを作るために必要な素材を調達します。
実際にパーツが販売されている店に出向き、イメージに近いパーツをひたすら探します。
この時、他の素材が素敵だからといって、目を奪われてはいけません。いけません…。(消え入る声)


↑購入した素材

はい、ということで購入しました。
実際に自分がイメージしていたものとまるっきり同じ素材というのは大体ありませんので、近しいもので達成していこうという気持ちが大事です。
もちろんこだわるのも大事ですが、自分で作るわけにもいかない時は既存パーツでなんとかやり遂げましょう。

「イメージはできている」「必要な素材も用意した」となれば、あとはもう完成図を目指して作るだけです。


↑できた画像

じゃん。(作る工程は今回重要ではないので省きました)

制作の過程で紆余曲折はもちろんありました。
イメージ通りの材料が揃わなかったため、少し路線変更を余儀なくされたり、
なんか簡単だと思っていた箇所が「意外と作るの難しいな…」という壁にぶつかったり…。

ですが、完成図があるからこそ、達成するための工夫や試行錯誤をすることができます。(時には妥協もします)
(完成図がなくても、目的が明確であれば問題ないと思います)

ものづくりをする上で大事なのは「事前にしっかり考える」ことです。
今回、最初に「ざっくりとしたテーマ」から「完成図」までをしっかり考えたことで、大体の道筋が見え、変に迷うことなく素材を集め、作り上げることができました。
(ちなみに、修正したい部分がたくさんありすぎて納得できていないので、また作り直して完成度を上げたいと思っています)
(涼しげにするなら白いリボン素材にしてもよかったな…)

ゲームデザイナーというのはこのように、考えたり、考えをまとめたりするのがお仕事のひとつにあります。
今回は私だけだったので企画制作まで手に負える範囲でできましたが、チーム制作ともなれば、考えたことを他の人に正しく伝える必要があります。
言葉で伝えられるのが一番ですが、それは絵でもなんでも、より正しく伝えることができればどんな手段でも構いません。

私自身もまだゲームデザイナーという職種については勉強中の身ですので、ここに書いたことをいつでもできているかというとそうでもありません。
「考えて、まとめる」は本を読んだり聞いたりするだけでは身につかないものですので、私もたくさん訓練していきたいなと思っています。

今回私はアクセサリー作りで訓練してみましたが、
自分の趣味に当てはめて一回このような取り組みをしてみると、いつもとは違った視点で趣味を見つめ直すことができるかもしれません。
入社時に提出するポートフォリオでもこのやり方を試すことができるかと思いますので、よろしければ考えをまとめる参考になればと思います。

それでは~。

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