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いいモノづくり道

HEXA BLOGいいモノづくり道2014.1.20

ゲームの中のメカニズム

こんにちは、ミッツです。
かつても、そしてこれからも…。

 

プランナーには色んなタイプの人がいます。
自分の中にある面白さの直感とセンスに磨きをかける人、
イメージを描いてそれに即したゲームをデザインする人、
市場動向への深い知識を活かしてトレンドを常に意識する人、
それぞれの視点のプランナーが、
各々の視点で意見を交換し、時にぶつけながら
ゲームのデザインはできあがっていきます。

自分などは、作りたいイメージやシチュエーションに対し
理論的にゲームのメカニズムを組み上げる傾向があります。

 

ところで、その「ゲームのメカニズム」とは何ぞや?
ゲームデザインの専門書籍を読まないと、あまり聞きなれない単語ですが、
それ自体は、結構色んなゲームルールのそこかしこにあって、
皆様もいくつかはご存知だと思います
今回はそのうちの1つ、『フィードバック』について話してみます。

 

■フィードバック
元々はサイバネティックス工学系の用語らしいですが、
ゲームデザイン的には、プレイ中のゲームルールの働きに関する考えで、
『負のフィードバック』と『正のフィードバック』の2種類があります。

 ・『負のフィードバック』はゲームに均衡や安定を与え、プレイを長引かせます
 ・『正のフィードバック』はゲームに成功や不安定を与え、プレイを終了に導きます

この説明だけだと漠然としていると思うので、
一例として、あるスタンダードな2D格闘ゲーム(私が大好き)のルールを挙げて
それがどういったフィードバックの働きを持っているか説明してみます。

 

▼コンボのルール
 そのゲームにはパンチやキックを連続して命中させるコンビネーション攻撃、
 いわゆるコンボがあります。これは1回の攻撃がヒットした段階で
 さらに畳み掛ける操作で、相手のライフを減らしていくシステムで
 より迅速に勝敗を決定するため、『正のフィードバック』です。

 

▼コンボのダメージ補正のルール
 上記のコンボですが、多くの攻撃をコンボとして命中させ続けると、ダメージを
 段々と減少させていく補正がかかっていくルールがあります。
 すると、コンボを命中させ続けて勝利へとどんどんと傾いていた状況が
 段々とゆっくり鈍化します。これは『負のフィードバック』です。

 

▼必殺技ゲージは攻撃すると増える
 そのゲームには必殺技ゲージがあり、ゲージを消費して大ダメージを与えます。
 そのゲージが攻撃することで増えるとすれば
 攻撃するほど勝利に向かうわけで、このルールは『正のフィードバック』です。

 

▼必殺技ゲージは攻撃をガードしても増える
 上記の必殺技ゲージは、攻撃をガードしていても増えるとします。
 本来、ガードとは攻撃がもたらすダメージを防御する手段であって、ガードしている
 だけでは勝利できずジリ貧になっていきます。しかしガードによって必殺技ゲージが
 増えることで戦局を打開して、場合によっては逆転することもできるかもしれません。
 これは敗北へ傾こうとしていた試合を均衡状態に戻せる『負のフィードバック』です

 

上記の例は、知る人は誰でも知っていそうなきわめてスタンダードなルールで、
それをあえて『フィードバック(キリッ!!)』と呼ぶ意味があるのかと首をかしげる向きも
あるかもしれません。
しかし、ゲームの各ルールと、それがもたらす働きについて概念として理解しておくと
ルールをデザインする時に何を足し、何を削って良いのかを考えられるようになります。
それを意識しないと、既存のゲームでできている枠組みのとおりにしか作れないとか、
大切な何かをすっぽり削ったり、足したルール同士がお互いの良さを相殺したりと
混沌の様相を呈することになります。

 

冒頭で言ったとおり、プランナーが多種多様である以上、
ゲームのデザインについても多様で、これが正しいというものはまだ確立してません。
しかし、ゲームのメカニズムに関する理解が、デジタルゲームにせよボードゲームにせよ
ルールをデザインする上で、それなりに便利な道具となります。

ゲームのルールを作ることに興味をお持ちの方々は、
何かゲームをプレイされた際には、こうしたゲームルールの中に巧妙に組み込まれる
ゲームのメカニズムに目を向けてみられることをお勧めします。

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