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HEXA BLOGゲーム2016.10.21

カード破産と腹筋

月日は百代の過客にして
行かふ年もまたミッツです

 

皆様はカルドセプトというゲームをご存知でしょうか?
古くは1997年のセガサターン版から始まり、連綿と続く
トレーディングカードゲームとボードゲームとを足したような
いとをかしき(趣深い)ゲームです。

かつて私は、これをプレイするためだけに友人宅に連日を
泊り込み続けるほど、このゲームが大好きでした

 

そのカルドセプトシリーズの最新作
『カルドセプト リボルト』

20161021_image01

が3DSで発売した以上、当然、私は発売日当日に買ったわけですが、
なぜか3DSを手元から紛失しており、とりあえずパッケージの
ジャケットイケメンお兄さん立派な腹筋を眺める日々…

 

それが先日、ベッドの下に3DSが鎮座されていたのを発見したことで、
ついにようやくプレイするに至ったのです。
ハレルヤ
カルドセプト独特のカード呼称ボイスに、嗚呼、脳が震えます

 

さて、実際にプレイしてみて実に驚きました。
これまで、新たなカードや能力、マップギミックなどが
追加されるような形で拡張していったカルドセプトでしたが、
今作では基礎ルールから大きく見直していて
シリーズとしてはこれまでになく大胆なメス入れだったのです

 

そこで今回は、
この『カルドセプト リボルト』について、
これまでのシリーズとの違いがどのようなゲーム的変化、影響を
もたらしているか、思うところを並べてみたいと思います。
(なお、これらは個人の感想であり、感じ方には個人差があります。
 制作意図の真意が実際にはどうだったかも当然ながら不明です)

 


 

ルーレットからサイコロ
 カルドセプトは『モノポリー』とも似た、マップ内のマスを、
 サイコロ振ってグルグルとマップ周回してお金を稼ぐゲーム。
 よって、サイコロは大切なゲームシステムです。

 

 これまでのカルドセプト(以下『旧作』)では
 サイコロというのは、例えば1~10の中からランダムな値が出ます。
 つまりサイコロというより、人生ゲームの“ルーレット”でした。
 カルドセプトリボルト(以下『新作』)では
 0~5と書かれた6面体サイコロを2個振って、その出目を合計した
 数字だけ、キャラクターを移動させます。

 

 20161021_image02
  (出目にしたがってマップをぐるぐると移動。周回するたびにお金が入ります

 

 旧作のルーレット方式では1~10のどれが出るか均等な確率ですが
 新作のサイコロは2個合計して5が最も出るようになって
 極端に高いor低い(例えば10や2)は出る確率が減ります。
 つまり、5マス先やその±1が止まりやすいという偏りが生まれるわけです。
 そして偏りがあるということは、プレイヤーがその偏りを活かした作戦を
 考えることができる余地が生まれたということなのです。
 ランダムの中に偏りを生むことは、
 ゲームデザインの上でとても大切なもので、
 サイコロを2個にする、という方法はその偏りを自然に導入できます。
 とてもシンプルでスマートな方法といえるでしょう

 

土地強化の自由度
 カルドセプトは、止まったマスにモンスターを配置して自分の土地にし、
 お金を投じて土地を強化、そのマスに止まった対戦相手から通行料を
 奪いとってお金を稼ぐゲーム。
 つまり、土地の強化も大切なゲームシステムです。

 

 旧作は「このターンに通過したマスを強化できる」というルールで、
 移動した直後の土地だけを育てることができました。
 新作は「各マスに対して、1周ごとに1回強化できる」というルールになり、
 キャラが通過した場所と関係なくどの土地も1回強化することができます。

 

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  (高額の土地ができた時はテンション増し増し。対戦相手は戦慄する)

 

 旧作までは、対戦相手の移動戦略にあわせて領地を強化することは難しく、
 おもに弱点を補っておくといった防御的な側面で領地を育てつつ、
 たまたま止めた相手から金を奪えれば…、という先行投資の感覚が強いです。
 新作では1周1回とはいえ、どこを育てるか自由度が高いルールになってます。
 これにより臨機応変で、攻撃的な試合運びになるわけですが、
 どれくらい臨機応変な幅のある戦略が作れるか、
 どの程度まで攻撃的なゲームメイクをさせるかは、
 ゲームデザインとして大切な決め事です。
 このルール変更も、カルドセプトのゲーム進行を大きく揺るがすものでしょう

 


 

【総括】
他にもいくつか、新作では基本ルールが変更されていましたが、
この記事では細かいところについては割愛します。
このままでは愛があふれすぎてしまうので。

 

上記の「ルーレットからサイコロ」「土地強化の自由度」というアイデアは
べつに“これまで世界中で誰も考えたことがなかった”というほど
斬新なものではありません。
しかし、連綿と続くシリーズタイトルの最新作からおこなう改定としては
とても大胆なものですし、さらにはそこに一貫した哲学が感じられます

 

カルドセプトの楽しい部分を頻発化
 旧作のカルドセプトを数多くプレイをしていけば、
 例えば、以下のような部分が盛り上がることなどが見えてくるでしょう。
   ・自領地に敵を止まらせて金を奪うのが楽しい
   ・敵の領地を無事に避けた時が楽しい
   ・敵の領地を逆に奪えた時が楽しい
 そこで、そうした楽しさが頻発するようにするためサイコロの変更や、
 土地強化に関するルール変更が効果的に、幅広い側面で働くわけです。

 

カルドセプトのつらい部分を瞬間化
 旧作のカルドセプトを数多くプレイをしていけば、
 例えば、以下のような部分が非常につらいことなどが見えてくるでしょう。
   ・移動が遅々として、できることがなくてつらい
   ・金欠状態が続いて、できることがなくてつらい
   ・勝ち目のないゲームが長引いてつらい
 そうした試合運びの停滞が可能な限り短くなるよう、サイコロの変更や
 土地強化に関するルール変更が効果的に、幅広い側面で働くわけです。

 


 

シリーズタイトルというのは良くも悪くも、前作の好評を守りつつ、
前作のマンネリも打破する、という難しい守りの姿勢が求められるものです。
そんな中、今回の『カルドセプト リボルト』では基本ルールの中心に斬りこみ、
その斬りこみ方も「カルドセプトの楽しいって何?」という問いを続けたような
鋭さと勇ましさを感じられます。
3DSという携帯ゲーム機にふさわしいスピード感のある仕上がりでした。
タイトルにある「Revolt(反攻)」が
今作がこれまでの旧作システム群へのアンチテーゼだとの意気込みなのでは、
と思い馳せ、今日もカードとサイコロで対戦相手をカード破産させています。
いやはや、イケメン兄さんの腹筋を楽しむだけに終始しなくて良かったです

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